屋根下葺材施工要領
屋根からの「雨漏れ」を防ぐアスファルトルーフィングは、住まいの品質を大きく左右します。また、住宅の
長寿命化の要求に応え、重大な瑕疵を発生させないためにも正しい施工手順で施工することが欠かせません。
以下に、アスファルトルーフィングの屋根への施工手順を部位別に掲載します。
屋根の部位
1. 屋根全体
【施工手順】
1. ①のように、 谷部に幅 1000mm 程度の屋根下葺材で先に増し張り(先張り)をします。
2. 次に、②→ ③ → ④→ …のように、軒先部から1段目の屋根下葺材を一定方向に張ります。
3. 1段目を張り終えたら、⑧ → ⑨ → ⑩ → …のように2段目の屋根下葺材も一定方向に張ります。
4. 同様な手順で棟部まで屋根下葺材を張り上げます。
※ 棟部に増し張りをする場合は、幅 1000mm 程度の屋根下葺材を使って、一般部を張り終えた上から
増し張りをします。
2. 一般部・棟部
※ 屋根下葺材の重ね幅は、 上下(流れ方向)100mm 以上、 左右(長手方向)200mm 以上とします。
※ ステープルによる留め付け(仮止め)は、 屋根下葺材の重ね合わせ部に間隔 300mm 内外とします。
その他の箇所は要所を止めます。
※ 屋根下葺材は水下側から施工し、 棟を越して反対側へ 250mm 以上折り返します。
【棟部に増し張りをする場合】
※ 一般部を棟部まで張り上げた後、 棟部に幅 1000mm 程度の屋根下葺材で上から増し張りをします。
3. 隅棟部
※ 屋根下葺材は水下側から施工し、隅棟を越して 250mm 程度折り返して張ります。
※ 屋根下葺材を重ねる順序は、水下側から ① → ② → ③ → ④ …のように張ります。
【隅棟に増し張りをする場合】
※ 屋根下葺材を大棟まで張り上げ、幅 1000mm 程度の屋根下葺材で上から増し張りをします。
4. 谷部
※ 谷部には、幅 1000mm 程度の屋根下葺材で先に増し張り(先張り)をします。
※ 屋根下葺材は水下側から施工し、谷を越えて250mm程度折り返して張ります。
※ 屋根下葺材を重ねる順序は、① → ② → ③ → ④ → …のように張ります。
5. 軒先部(例)
※ 屋根下葺材は軒先水切り金物の上に重ねます。
※ 詳細な納まりは、屋根材メーカーごとに異なりますのでご確認下さい。
※ 防水性を高めるために、屋根下葺材と軒先水切り金物を両面粘着防水テープで密着させることがあります。
公的な仕様書や屋根葺き材メーカーの施工要領書を確認した上でご判断下さい。
6. けらば部(例)
※ 屋根下葺材はのぼり木の上側にかぶせます。
※ 詳細な納まりは、屋根材メーカーごとに異なりますのでご確認下さい。
7. 壁取り合い部(流れ方向の例)
※ 屋根下葺材を壁面に立ち上げる際は、立ち上げる長さを 250mm 以上、
かつ雨押え包み板上端より 50mm以上とします。
※ 詳細な納まりは、屋根材メーカーごとに異なりますのでご確認下さい。
8. 壁取り合い部(水上の例)
※ 屋根下葺材を壁面に立ち上げる際は、立ち上げる長さを 250mm 以上、
かつ雨押え包み板上端より 50mm以上とします。
※ 詳細な納まりは、屋根材メーカーごとに異なりますのでご確認下さい。